30代転職は12か月計画で行うと成功する4つの理由

公開日: : 最終更新日:2014/10/23 30代の転職講座

12か月計画がうまくいく4つの理由
「転職に最も有利な年代は?」ともしも問われたならば、筆者は間違いなく「30代」という風に回答するでしょう。それくらい、”キチンと計画を立てて行えば”成功する確率が高くなるのが30代の転職だという事ができます。

ただし、あくまでも”計画を立てて行えば”という条件は付きますので、早とちりだけはなさらないようにして頂きたいと思います。

前のコラムでも紹介をさせて頂きましたが、筆者は転職エージェントで4年間、営業社員としての職務経験があります。その勤務の中で、最も濃密に、かつやりがいを持って転職のお世話をさせてもらっていたのが、30代の転職登録者の方達でした。

30代といえば、社会人として最も脂が乗り始める時期で、企業の側も最も「欲しがる年代」でもあります。需要側も供給側も欲求が見事に一致しますので、お付き合いをさせてもらってこれほど面白い年代はありませんでした。

しかし、いくら需給のバランスが整っているからと言っても、30代の誰しもが幸せな転職を手に入れる事ができるほどマーケットは甘いものではありません。そこには幸せな転職を手に入れるための、守るべきコツのようなものが存在していました。

今回はいくつかあるコツの中から、最も重要なコツである「12か月計画で転職活動に臨む」ことの重要性に関して、4つの事例を挙げながらご紹介をしていきたいと思っています。

私がお世話をした中でも、転職後に多くの好条件を勝ち取った多くの人が12か月、つまり1年という転職活動期間をあらかじめ設定して転職活動を行っていました。

一見長いように感じるのが12か月という期間ですが、そこには幸せな転職を手に入れるための様々な合理的な要素が潜んでいることに気付けるようになります。

本コラムのタイトルにもなっている「30代転職は12か月計画で行うと成功する4つの理由」。その合理的すぎる1つ1つの理由を見ていく事にしましょう。

理由1:周囲の同意が得やすい

何気無いような事に感じるかもしれませんが、周囲の理解を得るという事は30代の方が転職を考える上では大変重要な要素になります。

30代にもなれば、結婚をして自分の家族を持っている人が多くなります。また、結婚をしていなくても、自分の人生において一生関係を持っていくような存在と濃密な関係を持つ人が非常に多くなります。

「私には恋愛対象者もいないから」などと他人ごとのようには考えないで頂きたい。親兄弟だって、あなたの周辺の友人たちだって、20代までの頃とは全然違った目で、30代のあなたを見つめるようになっているはずです。

そのような「責任を問われだす年代」においては、転職という一大事に臨む際には、まずは周囲の理解を取り付けておくようにする事が転職の勝敗を分ける鍵になってきます。

この「周囲の理解を得る」という面で、12か月計画というのはとても有効に機能します。

周囲の理解を得る前に既に会社に辞意を表明してしまう人や、何の準備もしていないのに、ただ「もう、この会社に居たくないから」という理由で突然会社を辞めてしまう人が実は結構多いのですが、こういう行動では当然周囲の理解を得ることは難しくなってしまいます。

それとは逆に、12か月という準備期間を設定して転職活動に臨む旨を説明すれば、「無鉄砲」「無計画」「行き当たりばったり」といった印象は拭われ、「キチンと考え抜いた上での大人の決断だ」という風に周囲は受け取ってくれるようになります。

仮に結婚をしていて、自分の家族がいるような状況であるならば、最低でも会社を辞める12か月前に家族に転職活動に臨む旨を説明し、理解を得るようにしておくべきです。

そうする事で、周囲はあなたの決断や行動に理解を示してくれ、精神的にも経済的にも物理的にも様々な協力をしてくれるようになります。それらの協力無くして、転職に成功する事などあり得ません。

あなたの周囲の人間が、あなたの気持ちを理解し、自分達の気持ちも整理し、一緒に戦いに臨む覚悟を決めるまでには最低でも3か月という時間が必要になるのが通常です。

タフな転職活動を支えてくれるのがあなたの周囲の人達ですから、ご自身の決意と計画性をPRしていく意味でも、かなり早めに意思を伝え、理解を得るようにしておくと良いでしょう。

理由2:綿密な資金計画が立てやすい

周囲の理解を得られたら、次は資金的な準備を始める必要があります。その場合でも、12か月前から具体的な行動を起こしておくと、余裕を持って資金の準備ができるようになります。

筆者は転職エージェントであり、ファイナンシャルプランナーではなかったのですが、30代の方の転職のお世話をする際には、まずは12か月計画で臨む事の重要性を説明し、その期間の中で、削れる浪費は削って転職活動資金として蓄えを作っておく事の重要性を説くようにしていました。

筆者がお世話をした30代の転職希望者のうち、12か月計画の重要性を理解してくれ、転職活動資金の積立に積極的だった方たちの殆どが、だいたい2割ほどの生活費の浪費削減に成功していました。

年収4百万円程とすると、1年間で80万円の貯蓄ができる計算になりますので、これは結構な金額になります。

会社に在職している間に転職先が決まるのがベストですが、実質的には会社を辞めてから転職先を探すようになるケースが多くなるので、失業保険に加えて80万円の貯蓄がある事は、経済的には(精神的にもですが)非常に大きなアドバンテージになります。

「良い転職を勝ち取る!」という高いモチベーションがありますから、浪費削減が苦になるという事は殆どありません。というよりもむしろ、「転職を期に浪費の見直しをして、物凄く無駄遣いが減った」などと喜ぶ人が多かったのが事実です。

「優位に転職活動を進めて良い転職を勝ち取り、家族みんながもっと経済的に楽になれるように頑張る」という大義もありますので、家族も喜んで協力してくれるようになります。

短期間に160万円の貯金を作ってしまった人もいましたので、転職準備期間を長めに設定する事は家計の浪費を見直す良いキッカケにもなります。

「会社は辞めたが、資金のストックは二ヶ月食える分しかない」などとなると、あらゆる転職計画の立案も不可能になりますし、私達転職エージェントも「お手伝いのしようがない」などという最悪のケースに陥ってしまう事もあります。

せっかく良い転職案件が豊富な30代なのに、経済的に逼迫しているが故にオイシイ案件を逃してしまうケースが結構目立ちますので、この点、頭においておかれると良いかと思います。

自分の貯金と合わせて、浪費を削減した分だけでも12か月の間に積み上げておくと、あらゆるシーンでの余裕が違ってきます。

経済的な余裕の有る無いで30代の転職の成功不成功は決まると言っても過言ではありませんので、12か月をかけてゆっくりと資金準備を行う事の重要性が理解をして頂けるかと思います。

理由3:会社から別れを切り出してくれるようになる

30代の転職において、一番頭を悩ます問題の一つが、「会社に辞意を伝えるタイミングが計れない」という悩みです。

30代といえば、会社も戦力として最も期待をかけてくる年代ですので、天塩にかけて育ててもらった会社に対して、簡単に「辞めますんで」ということは中々切り出せないという現実が立ちはだかるようになります。

世の中がグローバル化して、転職の現場も随分ドライになってきている印象は受けますが、そのあたりの日本人のメンタリティというものは、実はまだまだウエットな状況にあるというのが現実です。

筆者がお世話をした30代の転職希望社の中でも、結局会社に「辞める」と言えずに、良い転職先から声がかかっていたにも関わらずご破産になってしまった人や、「言えない悩み」でモヤモヤしているばっかりに、スキルは十分なのに、そのへんの心の迷いを面接官に見抜かれて、面接で10戦全敗などという人もいました。

そのように、まだまだウエットな日本の会社世界の中では、「辞意は自分からは切り出しにくい」というのが大前提としてありますので、それに合わせた周到な準備を行うのが賢い転職の方法だと言うことができます。

12か月という転職準備期間を置くと、大体のケースで会社の側から何らかのアクションを起こしてくれるようになるので、余計な気疲れやチャンスロスをしなくて済むようになります。

もちろん、馬鹿正直に辞める12か月前から会社に辞表を提出する必要はありません。自分の気持ちの中で「あと1年で辞める」と決心し、本当に親しい同僚などにのみ辞意を固めた事を伝えておくだけで十分です。

周囲も大人ですから、あなたの微妙な変化を察して、会社の方から何らかのアクションを起こしてくれるようになります。

筆者がお世話をした例では、大体、辞意を固めてから半年目位で信頼できる上司や先輩から「なんかあったのか?」と声をかけられるケースが多くあり、そこでやんわりと辞意を固めている旨を伝える事で、どちらも嫌な思いをする事なく、ごくごく自然な形で退職への準備が整っていくというケースがほとんどでした。

会社側も、大切にお金と時間をかけて育てた貴重な戦力ですから、辞意を表明されて良い気持ちがするなんていう事は絶対にありません。

ですが、かなり前から辞意を固め、それで会社側に迷惑がかからないように色々と準備をしていたという事がわかれば、その「大人の配慮」は会社側には好意的に伝わるものです。

最初は受け入れを拒否していても、人間の気持ちというものは変化をしていきますので、二ヶ月、三ヶ月という経過するうちに、消化→受け入れという過程を経て、あなたの転職活動を支援してくれるようになってきます。

そのような温度になってくると、会社の人事権者から良いタイミングで声がかかるようになり、言いにくい辞意も自然な形で伝えられるような土壌を会社側の方が整えてくれるようになります。

会社の方からなんとなく「別れ」を切り出すようになってくれますので、円満な形で退職できるような準備を整える事ができます。

ここに、12か月前に転職の決断をする事の重要な意義が出てきます。

辞める辞めないでギクシャクしている段階で転職の相談に来られる30代の方が結構多くおられるのですが、そういうケースでは得てして幸せな転職は果たせずに、「敢え無く討ち死に」となるケースが非常に多くなります。

十分な準備期間を経て、会社側から別れを切り出してもらえるような土壌を作り出してこそ、良い転職先を見つける機会(ご自身の気持ちもスッキリしますので、それがプラスに作用します)に恵まれるようになりますので、この3番目の要因は決して軽視はできません。

こういった会社側の側面からも、12か月前に転職活動の準備期間に入る事の重要性がご理解頂けるかと思います。

理由4:取引先があなたの意外な能力を教えてくれる

早めに転職準備に入ると、このようなアドバンテージを享受することができるようにもなります。

通常ですと、辞表を出す一ヶ月、もしくは二ヶ月前に会社に辞意を表明するようになるのが一般的ですが、それから引き継ぎを行ったり取引先への挨拶回りに行っても、「儀礼的」なものにしかならず、得られるものはあまり多くはありません。

ですが、12か月前に辞意を固め、辞める半年前位から自分が親しくしている(口の固い)取引先の人に転職をする計画がある事を伝えるようにすると、あなた自身も知らなかった「自分の隠れた能力」に関して、取引先の人が色々と説明をしてくれるようになります。

転職を行う上で、本音で交渉事などを行ってきた相手の評価というものは、他のどんなものよりも正しく、またあなた自身に大きな自信を与えてくれるものになります。

「最初からフレンドリーな雰囲気作りをしてくれる人だったのに、いなくなっちゃうなんて残念だなあ」
「興味なさそうなポーカーフェイスでいたけれど、実は毎回の君の提案の斬新さには驚いていた」
「毎回電話を入れる度に誠実な対応をしてくれてましたね。もうその電話もできないとなると寂しい気持ちでいっぱいです」

など、自分自身が取引先からどのように評価されていたのかをじかに聞くことができるようになります。

転職においては、会社内からの評価よりも、取引先の人達からの評価の方が正確で重要なものになりますから、早めに転職準備に入り、早めに取引先に「仮」の挨拶回りをしておく事で、職務経歴書や面接時に「ネタ」になるような多くの情報を集める事ができるようになります。

それらを集積すると膨大なデータベースになっていきますので、実際に転職活動を行う際には非常に大きなアドバンテージになります。

12か月計画を立案し実践した事が、転職時の最高のPR材料になる!

これまで見てきたように、転職を行う際には12か月前に決意を固め、様々な準備を始める事で、自分にも周囲にもプラスに作用して、転職時にとても有利になる事がご理解を頂けたかと思います。

ですが、転職の準備に12か月を充てる事の最大の要件は、「そういった計画をし、準備を行った事自体が、書類選考や面接の時に大きなプラスとして評価をされる」という点にあります。

12か月前に準備を始める事で、様々なアドバンテージを得る事ができる事は理解をして頂けたかと思いますが、その時に計画し、準備を実行してきた事案を完結にまとめ、職務経歴書の中や面接の時にPR材料に使ってみると、下手なスキルよりよほど企業の人事担当者の心に刺さるプレゼンができるようになります。

30代の転職希望者には、企業側は周到な準備をする能力、危険予測をする能力、具体的な行動実践力を求めるようになります。

転職の準備に充てる12か月の間には、これらの能力を凝縮させて行動をする事になりますから、企業に対してはそれらの能力が十分に揃っている事を「ライブ」でPRができるようになります。

この事こそ、12か月計画で転職の準備を行う事の最大のミソの部分になりますので、そのことも理解をした上で、この手法を導入して頂ければと思います。

20代の方には経験的に難しい事ですし、40代の方には1年という転職準備期間は長すぎてオススメができないので、この方法は30代の転職希望者の方のみに実践可能なものだと筆者は考えています。

実際に多くの方が12か月という準備期間を経て、精神的にもかなり余裕を持って、希望の(もしくは希望以上の)転職を勝ち取って行きましたので、皆さんにもぜひとも参考にして頂きたいと思っています。

次の記事>>30代転職で失敗するタイプ、成功するタイプ

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