実務スキルはオマケ!企業が40代に求める5つの能力とは

公開日: : 最終更新日:2014/10/23 40代の転職講座

企業が40代に求める5つの能力
40代の転職ともなれば、即戦力として活躍できるだけのスキルがある事が前提となって転職話が進められて行くことは言うまでもない事です。

良くて20年前後しか稼働時間が無い40代の新戦力に、一刻一秒でしのぎを削っている企業がスキル育成の為の時間を使ってくれるはずがないのは当然です。

が、実際に企業が40代の新戦力に期待をする能力に関して、正しい認識を持っておられない40代の転職希望者の方が非常に多いのもこれまた事実です。

筆者が人材会社に在籍している間にもたくさんの40代の方の転職のお世話をさせていただいたのですが、なんと勘違いをされている方の多いことか!

実務スキルが!マネジメントスキルが!と一点に頭が凝り固まってしまい、肩の力が入り過ぎてしまっている40代の転職希望者の方が本当に多かった事をよく覚えています。

実務スキル、確かに重要です。それがなければ40代の転職話が前に進まないことは事実です。ですが、もっと大切な、企業があなたに本当に求めている「40代ならではの能力」というものがたくさんあるという事実にも頭に入れておいて頂きたいと思います。

今回のコラムでそのあたりの誤解を解きながら、企業が40代の方に本当に期待をしている5つの能力についての解説をしていきたいと思っています。

企業は40代にクレーム対応能力を求めている!

「実務スキルは十分にあるのに、どうも転職が決まらない」という40代の転職希望者の方が、私がいた人材会社にも相当数おられました。

私たちも登録者の方が仕事が決まってくれないと売り上げになりませんので、実務能力の高い「高く売れる高スキルの40代人材」に対しては最も力を入れてアドバイスを行っていたのですが、どうも実務能力の高い人ほどアドバイスを聞いてくれず、「実務能力PR」に力を入れ過ぎてしまい、結局面接ではシラけぎみ、企業のニーズに関して鈍感であるという傾向が強かったという事をよく覚えています。

企業の人事担当者に話を聞くと、多くの人が、「40代には実務能力よりもクレーム対応能力を求めたい」という風な話を聞かせてくれます。

極端な人になると、「実務は二の次でいいから、クレームにびくともしない番頭さんみたいな人を置いておきたいんだよね。そういう40代の人、いないかなあ?」などと要求をしてきた人事担当者もいました。

そういう人事担当者が実際に多かったので、筆者は40代の転職希望者の方に「クレーム対応能力を全面にPRして下さいね!」とアドバイスをしていたのですが、残念ながらなかなか聞き入れてはもらえませんでした。

クレーム対応能力には様々な能力が土台として必要になりますので、長い社会人人生で培った経験が一番役に立つのですが、どうもその重要性を理解せずに、クレーム対応能力のPRが下手な40代の転職希望者が多かった事は残念な限りです。

40代の面接では、かなり意地悪な質問を数多くぶつけられるのですが(これを業界用語で圧迫面接と言います)、その意地悪質問こそ、クレーム対応能力を測るために行われているのだという事は知っておいて頂けると良いかと思います。

クレーム処理の基本は、相手に喋らせて相手の言い分をとにかく良く聞き入れる事とトンチの効いた「こちらの言い分の主張」です。

圧迫面接で「ちょっとうちの会社で働くには年を取りすぎている感じがする」などと言われたら、なぜそう感じたのか?を逆質問するなどして、面接官にどんどんと喋らせてしまうようにします。

意地悪な質問にムキになって真面目に応える必要はありません。面接官は「いかに俺にしゃべらせるように仕向けられるかな?」という部分をみていますので、上手な立ち居振る舞いをするようにしてください。

年下に頭を下げられるかどうかも、能力として見られる!

40代の転職希望者に求められる能力として、このような能力も重要なスキルとして点数付けがなされていますので、注意をしておいて頂きたいと思います。

圧迫面接のもう一つの側面として、年下に対しても苦もなく頭を下げる事ができるかどうか、その能力を測るという側面があります。

40代ともなれば、相手の面接官が明らかに自分よりも年下(もしくは、複数いる面接官の中の一人が明らかに年下)というケースも良く起こります。

年下の面接官に、「転職回数が多いですね。我が社に入っても、すぐにまた転職してしまうなんて事はないでしょうね?」などと圧迫面接されたら、ついついカチンときてしまうかもしれませんが、そんな時はこのコラムを思い出して頂き、顔色一つ変えずに、「これもクレーム処理」とでも考えて、相手にどんどんと喋らすような展開に持って行くようにしてみて下さい。

「相手もお芝居の台本通りに話しているだけ」と知っていれば、年下の人間に少々の事をされても、全く動じる事などない点を大いにPRする事ができます。

年下の面接官にどんな意地悪を言われても、平身低頭を心がけるようにしてみてください。新しい組織でも、あなたが難なく組織にマッチしていかれる能力を有している点を存分にPRできます。

「出羽海」は絶対しない能力も重要!

40代の転職希望者に求められる能力として大きいものに、この見出しのような内容の事も挙げておかなくてはなりません。

「出羽海(でわのうみ)」とは業界用語、というよりは、筆者の在籍していた人材会社の社内用語だったのですが、「前の会社”では”」「私の経験”では”」と、以前の話を「こうだった!」とやたらと話をする登録者の事を指していました。

40代の転職希望者の方は、本当に出羽海の方が多いので、どうか意識して「では、では」というのを最低限にするように努力をしてみて頂きたいと思います。

前はこうだった!私の経験ではこうだった!という持論を展開し過ぎないというのも立派な能力です。

ご自身の経験から培った信念、情念というものは重要ではありますが、それをセーブできる能力がないと、転職した先で物凄く苦労をする事になります(というか、出羽海はトラブルメーカーの指標なので面接官に非常に嫌がられるので、面接自体を突破できませんが)。

これも圧迫面接と絡んできますが、面接官は40代のこの「我慢できる力」「持論を極力控えて相手を説き伏せる能力」を徹底的に測ろうとしてきます。

実績話を少々小意地悪に質問されたら、相手はあなたが出羽海かどうかを調べに出てきていますので、「では」を連発しないように気を付けるようにしてみて下さい。

意外な盲点能力、電話で落ち着いた声で話す能力

20代の新入社員の頃には、社員研修などで電話での対応マナーを徹底的に仕込まれた方も多いかと思います。

社会人経験が20年超え選手も出てくる40代の方に、電話での話し方についてのアドバイスをすると、大抵の場合「何を今さら?」という顔をされてしまうのですが、40代には40代なりの電話での話し方というものがあるのだという事は覚えておかれると良いかと思います。

最近の転職のステージでは、企業の人事担当者の方と事前に電話で話をする機会は少ないかと思います。

ハローワークでは、窓口の担当者が相手企業に電話を入れてくれますし、多くの転職エージェントに登録した場合も、担当者が代理で面接のアポなどを調整するケースが多くなっています。

ですが、もしも相手の人事担当者と面接の時間調整などで電話で話をするケースが得られたならば、40代らしい落ち着いたトーンで話をして、その能力を十分にPRするようにして頂ければと思います。

40代の方は丁寧に愛想良くしようとし過ぎて、妙に甲高い声で早口に話す方が本当に多いので、十分に注意をされるようにした方が良いでしょう。落ち着いた話し口は、転職活動では必ずプラスに作用します。

面接官は、その人のスキルを観察すると同時に、内定を出して出勤してきた時の「その人像」までも頭にイメージして面接を行っています。

40代であれば、入社してすぐに複数の部下をあてがわれるケースも多くなりますが、それら若い社員が新たにやってきた「新しいボス」の能力を判断する材料に使うのが電話での話し方です。

電話でキンキン話す人が本当に多いのですが、仕事に自信があり、全てに自信がある人の電話での話し方というのは、本当に落ち着いたトーンです。

いきなり部下に馬鹿にされるような人は面接官自体が欲しがりませんので、普段からの心掛けで落ち着いたトーンで電話トークができるようにしておくと、その能力自体が大きな武器になってくれます。

どこでもいつでも誰に対しても態度が変わらない能力

家にいる時と会社にいる時では、どんな人だって態度やテンションは違うものですよね?

家にいる時まで会社にいるテンションをキープしていたのでは疲れ切ってしまいますし、逆に家でのテンションで仕事をされたのでは、会社はたまったものではありません。

しかし、そのギャップというものがかなり少ない人というのが実際に存在しています。しかも、40代では結構多いです。こういう人は、ほぼ100%の確率で仕事ができる人です。企業の人事担当者はそのことをよく知っています。

ですから、企業の人事担当者が大好きな40代のタイプというのが、このような「どこでもいつでも誰に対しても態度が変わらない人」だという事は覚えておかれると良いかと思います。

30代まででは難しいですが、40代の社員に求められる能力の中で大きなウエイトを占めるのが、この「均一性を保つ能力」です。

よく営業先では妙に愛想が良いのに、会社に戻ってくると結構横柄な態度になる(というか、リラックスし過ぎてしまう)40代の方がいるのですが、このギャップが大きいと、転職というステージでは物凄くマイナスに作用をしますので、気を付けるようにした方が良いでしょう。

ギャップが大きい人は、どんなに猫をかぶっていても、百戦錬磨の面接官には全てを見抜かれてしまいます。

面接中にプライベートの趣味、世間話などに質問が及ぶ事がありますが、その時はそのギャップを見られているのだと思うようにして下さい。

当然、普段からの心掛けでご自身の態度を補正しておかなくてはならないのですが、この面接官の手の内を知っておけば、マイナスはある程度はカバーができるようになります。

楽な質問が来た場合でも、なるべくテンションを変えないようにして話をするようにすると、ダメージは最低限に防ぐ事ができます。

ギャップが大きい人は、運良く採用されたとしても、転職してから物凄く苦労をさせられる事になります。

筆者もギャップが大きいのに、たまたま運良く採用されたという人を何人か知っているのですが、転職後の「その後」では苦労をしている人、またはすぐに辞めてしまう人などが殆どでした。

新しい職場では、完全にアウェイの状態で、「その人の人となり」が丸裸にされてしまうので、客先のみで愛想が良い人、転職してきた最初だけ腰の低い人というのは、すぐに周りから見抜かれてしまうようになります。

ご自身で「自分はギャップが大きいな」と思う人は、すぐに全てを補正するのは難しいかと思います。ですが、もうすぐ50代のサラリーマンが見えてきているのが40代の企業戦士というものですから、ギャップを埋めようと努力をすることだけをしてみて下さい。

努力をしている姿勢だけでも示せば、何もしない場合よりは何十倍も好感を持って受け入れられるようになるはずです。

部下といる時と、お客さんといる時で、露骨に勤務態度が変わってしまっていませんか?転職を決意したならば、部下に自分の態度について聞いてみるくらいの行動を起こしても良いのではないでしょうか。

すぐには変われない。でも、変えようと心がける事はすぐできる

何やら40代の方に「今さら」的な話をしているようで恐縮なのですが、実際、これまで見てきたような能力こそが、真に40代の新戦力には求められている事なので、ぜひとも知っておいて頂ければと思います。

スキル、スキルとはやし立てる我々転職業界の人間もよくないのですが、業界の宣伝文句に振り回されることだけは避けて頂ければと思います。

スキル以上に要求されているのは、40代の人だからこそ発揮できる「人間力」である事は事実ですので、頭のどこかにこの情報をインプットしておいて頂ければと思います。

これまでのご自身の人生や社会人生活の中で培われた能力を短期間で補正し、相手にPRできるまでにブラッシュアップして行く事はなかなか難しい事かもしれません。

ですが、企業が要求する能力に、ご自身の能力をシンクロさせて行くことは、実はそれほど難しい事ではありませんので、心配はいりません。

変わろうと思う気概だけがあれば、それは相手に十分に伝わるものですので、あまり深刻に考え過ぎる必要はありません。

「何を補正すれば良いのか全く検討もつかない」というのでは努力のしようもありませんが、このコラムでご紹介したようなクレーム処理能力だったり、年下に対しても頭を下げられるといった能力は、実は既にあなたの中に十分に培われているものなはずです。

能力はあるのに、それに気付いていない、もしくは、表現方法が間違っている。そのどちらかなはずです。

課題は明確なわけですから、ご自身の補正すべきポイントを再度確認して、補正すべき箇所は補正するという努力だけしてみて下さい。

きっとあなたの転職活動で、その努力がプラスに作用してくれるようになるはずです。

次の記事>>実録!転職のプロはこうやって転職する!?

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